
●髙岡功さま(移動体無線通信の普及・促進に貢献し受賞)
この度は栄誉ある「電波技術協会賞」を受賞し、身に余る光栄と感激しております。受賞に当りご推挙頂いたKDDI関係者、選考に当られた諸先生方、そして今まで私を支えて下さった、同僚と後輩の皆様のおかげと心より御礼申し上げます。
振り返りますと、私の人生は、無線との付合いの
これに伴い、新たに関西で携帯電話事業に参入すべく、関西セルラー電話株式会社(今のKDDI株式会社)が設立されることになり、その発足に参加致しました。設立以降、より安価で・使い勝手がよく・高品質で使用できる携帯電話網を作るべく、通信網の設計・建設・技術社員の確保と保守技術指導に取組み、平成元年(1989)7月に当時のNTTさまに次ぐ、第二の携帯電話会社として、サービスを開始しました。
以来爆発的な携帯電話ブームとなり、急増するお客様に対応すべく通信網の拡張が必須となりました。交換機・無線機はメーカー様に協力願い、何とかしのぎましたが、周波数帯域を有効に利用する為、多重化の高度化を繰返し、アナログ方式とPDC方式で夫々2方式を導入し、さらにCDMA方式へと変遷しました。その中では、システムの安定化、新たに拡大する電子メール需要への対処など、様々な難問が山積していました。しかしながらこれらを克服することで、携帯電話も初期の固定電話を補完する単なる通話の世界から、新しい通信の世界へ発展し、従来の交換機からコンピューター社会と融合する時代へと突入いたしました。
そして今日では、全国9000万台弱もご利用頂ける世の中になるとは、本当に夢のような思いがします。今後は来年開始されるワンセグ放送などのTV受信や、さらなる多種多様なサービスが開発され、益々生活に密着した携帯電話社会と成って行く事でありましょう。この様な時代にこの様な事業に従事できたことは、無線技術屋としての誇りであり、家族には勿論、跡に続く後輩たちへも誇りになると思っております。
最後にはなりましたが、財団法人電波技術協会の皆様をはじめ電波関係の分野でご活躍されている皆様の益々のご発展を心からお祈り申し上げます。(電波技術協会会報・平成18年(2006)1月通巻248号『髙岡功さまが「電波技術協会賞」を受賞』より抜粋)