「五日市憲法」は草案であってそもそも、憲法制定の土台にあがっていない。
自由民権運動ですら、曲解して日教組のプロパガンダに利用されつつある危機にある。
以下『産経新聞』より、良い記事なのでそのまま引用。
オンラインで開催されている日本教職員組合(日教組)の第71次教育研究全国集会(教研集会)は2日目の29日、分科会が開催され、多くの授業実践例が発表された。社会科教育(歴史認識)では、大日本帝国憲法(明治憲法)の制定過程に関して事実を歪曲(わいきょく)して伝え、子供たちが正しく歴史を学べていない可能性が浮上。そこには子供のうちから現行憲法に対する〝護憲〟思想を浸透させようとする教員の政治的意図が見え隠れする。(大泉晋之助)
また、五日市憲法草案は基本的人権に触れており「現行憲法に通じる」と評価する研究者がいる。この教員も「国民主権を謳(うた)っている」先駆的内容だったとの認識で授業を展開した。
しかし、五日市憲法草案は天皇主権の立憲君主制をその中心に据え、天皇が国会での議決を拒否したり、刑事裁判のやり直しを命じたりできるなど、明治憲法に比べても強権的な要素が強い。さらに人権面でも障害者差別が明記され、女性参政権が認められていないなど、現行憲法とはかけ離れた内容が盛り込まれている。
私擬憲法に関する著作がある関東学院大社会学部の中村克明教授は五日市憲法草案を「反民主的」とした上で「人権の部分をいたずらに高く評価することは誤りだ」と指摘。「現行憲法とはまったく異なった思想で作られており、同一視するのは間違っている。両者が同じ思想にもとづいているかのような強引な解釈は歴史の歪曲だ」と授業のあり方に疑問を呈している。
リポートでは、「『五日市憲法の方が民主主義の考え方なのに、なぜ選ばなかったか』という疑問が生じた」とする授業を受けた児童の様子を紹介。教員が一方的な解釈を示したことで、正しい歴史理解が図れなかった可能性が高い。